四本の墨の筆跡が並び、一本ごとに淡くなっていく。細い金の線がそれらをつなぎ、四本目のすぐ先で終わる。

ペネベーカーの筆記エクササイズ:四日間の進め方

十五分から二十分、四日間、ひとつのつらいテーマ。教示が実際に何と言っているか、そしてそれをうまく守る方法。

ジェームズ・ペネベーカーの名前を聞いたことがある人の多くは、その発見を知っています。つらい経験について短いセッションを数回書くと、研究を重ねるごとに、健康や幸福感にささやかな改善が続いて見られた、というものです。けれども、このエクササイズが実際に何を求めているかを知っている人は多くありません。毎日の日記の習慣ではなく、その日の出来事を自由に書くことでもありません。始まりと終わりのある、時間を区切った具体的な課題です。この記事では、それを一歩ずつたどります。効果が実際にどのくらいの大きさなのかも含めた証拠そのものは、日記が心の健康に役立つかを扱った記事にまとめています。ここでは実践に集中します。

エクササイズが求めること

もっともよく知られた形では、教示は短いものです。四日続けて、毎日十五分から二十分を確保します。その日ごとに、自分に影響を与えた経験について、心の奥にある考えと気持ちを書きます。できれば、大切なのにまだ誰にも十分に話していないことがよいでしょう。遠慮せず、深く探ってください。子どもの頃のこと、人との関係、かつての自分、いまの自分、これからなりたい自分と結びつけてもかまいません。

教示の中には、見た目以上に大切な点が三つあります。一つ目は、時間いっぱい書き続けること。書くことがなくなったら、新しいものが出てくるまで、すでに書いたことを繰り返します。二つ目は、誤字や文法や構成を気にしないこと。誰も採点しません。三つ目は、四日間ずっと同じ経験について書いても、日ごとに別の経験について書いてもよいということです。

こうした研究で書かれたものは非公開でした。参加者には、書いた内容が本人に返されたり話題にされたりすることはないと伝えられていました。この条件も方法の一部です。人は、読み手がいると知っていると、たとえその読み手が優しくても、違う書き方をするからです。

始める前に:何について書くかを選ぶ

研究で見られる効果は、自分にとって意味のある題材から生まれます。人生で最悪の出来事である必要はありません。よい目安は、それが「考えたくないのに考えてしまうこと」か、「注意深く考えないようにしてきたこと」かどうかです。

後回しにしたほうがよいテーマが二種類あります。一つは、まだ続いていること、あるいは起きたばかりのことです。書くことが助けになりやすいのは、ある程度の距離がとれた経験です。危機のさなかでは、落ち着かせるより、かき乱す可能性のほうが高くなります。もう一つは、書けば気持ちがあふれて抑えられなくなりそうだと感じることです。ペネベーカー自身の助言ははっきりしています。書くことで自分が限界を越えてしまいそうだと思うなら、そのことについては書かない。別のテーマを選ぶか、時期を待つことです。

実際的には、邪魔が入らず、書いたあとに少し余裕のある時間と場所を選んでください。正直に二十分書いた直後に会議が入っていると、このエクササイズを必要以上につらいものにしてしまいます。

四日間

一日目は、たいてい出来事の話になります。何が起きたのかを、おおよそ起きた順に書く。それは自然な始まり方で、無理にその先へ進む必要はありません。

セッションの直後に気分が悪くなるのはよくあることです。悲しくなったり、落ち着かなくなったり、疲れたり。これはこの研究でもっともよく確かめられている結果の一つで、エクササイズがうまくいっていないというしるしではありません。研究では、まず短い落ち込みがあり、効果が見られた場合、それはその後の数週間にあらわれていました。

四日間を通して、研究が効果と結びつけているのは「動き」です。より多くを得た人は、起きたことをただ描写するところから、それを説明するほうへと移っていく傾向がありました。「なぜなら」「気づいた」「わかる」といった言葉が増え、語りが日を追うごとにまとまっていく。それは無理に起こせるものではなく、それを狙って書くべきものでもありません。けれども、同じ出来事を少しだけ違う角度から見ている四日目は、まさにあるべき働きをしている、と知っておく価値はあります。

四日目のあと

やめてください。このエクササイズは終わるように作られていて、終えることも正しく行うことの一部です。五日目、十日目、四十日目と続けることで何かが加わると示すものは、この研究の中にはありません。

書いたページをどうするかは自由です。取っておく人もいれば、二度と読み返さない人も、破り捨てる人もいます。研究は読み返すことを前提にしていなかったので、どれを選んでもエクササイズが無駄になることはありません。

数か月後に別のことが重くのしかかってきたら、その新しいテーマで四日間をもう一度行うことができます。維持すべき習慣ではなく、向き合うべきことがあるときに手に取る道具として考えてください。

このエクササイズは終わるように作られていて、終えることも正しく行うことの一部です。

手書きか、キーボードか、声か

このエクササイズは紙とペンでなければ効かない、という考えが根強くあります。研究はそれを支持していません。この流れの研究では手書きもキーボード入力も使われており、この手順にもとづく臨床向けの手引きは、本人に選ばせることを勧めています。

書き方を直接比べた研究はいくつかあります。一九九九年のブルーインとレナードの研究では、手書きのほうがキーボードよりも、セッション中の否定的な感情が強く、何かを打ち明けたという感覚も強いという結果でした。興味深い結果ですが、一つの研究にすぎず、測ったのは書いているときの感じ方であって、より役立ったかどうかではありません。

話すことも試されています。一九九四年のエスターリングらの研究では、学生がストレスの多い出来事について、書くか、録音機に向かって話すかを、週に一度、二十分ずつ三回行いました。どちらのグループも、どうでもよい話題について書いた学生と比べられ、話したグループのほうが免疫の指標により大きな変化を示しました。小規模で、検査室での指標を使った研究なので、話すほうが優れていることを示すものではありません。ただ、効果が紙に縛られているわけではないことはうかがえます。

実際的なルールは、研究全体を通じて変わりません。十五分か二十分のあいだ、止まらずに続けられる方法を使うことです。

行わないほうがよいとき

トラウマとなる出来事の直後には行わないでください。理由は先に述べたとおりです。

書いたあとの落ち込みが晴れないときも、行わないでください。一時間や一晩ほど気持ちが敏感になるのは想定の範囲内です。日を追うごとに悪くなっていくなら、やめて誰かに相談するべきしるしです。

書くことが反すうになってしまったときも同じです。同じ不満を同じ言葉で、毎日、少しも動かないままなぞっている状態です。このエクササイズはページの上での変化を通して働くもので、変化のない繰り返しはその反対です。

そして、治療の代わりにはしないでください。臨床群での結果は健康なボランティアより弱く、ばらつきも大きく、子ども時代に虐待を受けた成人を含む一部のグループでは、試験で効果が見られませんでした。うつ、不安障害、トラウマの症状、あるいは自分を傷つけたいという考えを抱えているなら、行うとしても専門家と一緒に行うもので、専門家の代わりにするものではありません。

心の日記で行う場合

このエクササイズにアプリは必要ありません。もっとも純粋な形なら、紙があれば足ります。書いた言葉が明日も残っていると思うと正直に書けなくなるなら、手で書いて、そのページを捨ててください。それで十分に完結したエクササイズです。

スマートフォンを使いたい場合も、アプリが四日間という形の邪魔をすることはありません。ストリークも、書かなかった日数のカウントもないので、四日目でやめても何も失わず、数か月後にまた始めても失敗にはなりません。

書くより話すほうが楽なら、音声日記は一回のエントリーにつき最大三十分まで録音でき、一回のセッションをまるごと収められます。音声日記はサブスクリプションに含まれる機能です。話した内容は端末に組み込まれた音声認識がテキストにします(その際にAppleまたはGoogleが処理する場合があります)。録音データそのものがアップロードされることはありません。

もとの方法との、正直に伝えておくべき違いが一つあります。研究ではどんなフィードバックもありませんでしたが、心の日記のAI感情分析は、書いた内容のトーンを読み取ります。これは別の層であり、ペネベーカーのエクササイズの一部でも、効果を高める方法でもありません。使う場合は、書くことが書くことのままであるように、表示される内容は四日間を終えてから見るほうがよいかもしれません。

よくある質問

トラウマについて書かなければいけませんか。

いいえ。もとの研究では人生でもっとも動揺した経験について書くよう求めていましたが、大切なのは、そのテーマが自分にとって感情的な重みをもっていることです。つらい変化、喪失、人間関係、何度も考えてしまう決断などが当てはまります。研究で効果が見られないのは、表面にとどまったままの文章です。

四日間は連続していなければいけませんか。

もっともよく知られた形は連続した四日間ですが、厳密な条件ではありません。セッションを一週間ずつ空けて行い、それでも効果が見られた研究もあります。より大切なのは、同じ領域のテーマについて、時間いっぱいのセッションを少数やり遂げることのようです。

ペネベーカーは手書きでなければならないと言っていますか。

いいえ。彼の手順にもとづく研究では手書きもキーボード入力も使われており、ストレスの多い出来事について録音機に向かって話すことでも効果が見られた研究があります。一九九九年の研究では、手書きのほうがキーボードより感情的に強く感じられたものの、より効果があるとは示されていません。セッションのあいだ続けて書ける方法を使ってください。

書いたものを誰かに見せるべきですか。

エクササイズの一部ではありません。研究で書かれたものは非公開で、誰かが読むと知っていると、人が書こうとする内容は変わりがちです。共有する価値があるものが書けたなら、四日間を終えてから決めればかまいません。

今日から心の物語を書き始めましょう。

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